メキシコ発「夢のコーヒー」

アルトマヨの森の生産者

近年、「カフェインを控えたい」という人が増えています。
健康を意識して、夜ぐっすり眠りたい、妊娠中だから、という理由で
デカフェ（カフェインをほとんど含まないコーヒー）を選ぶ人も多くなりました。
アメリカでは、地域によってはコーヒーを飲む人の約5人に1人が
デカフェを選んでいるといわれています。

ただ、デカフェというと「味が薄い」「普通のコーヒーと違う」と
感じる人も少なくありません。
そのため、今では化学薬品を使わず、水や二酸化炭素を使って
カフェインを取り除く方法が注目されています。
こうした「非溶媒法」はオーガニック認証を受けることもでき、
自然で安心な製法として世界的に広がっています。

ラテンアメリカ初の挑戦 ― DESCMAEX社

メキシコのDESCMAEX（デスカマエックス）社は、
1983年からデカフェコーヒーを専門に製造してきた会社です。
ラテンアメリカで最初にデカフェ工場を設立し、
40年以上にわたり高品質なコーヒーづくりに取り組んできました。

1987年には「マウンテンウォータープロセス」という特許を取得。
この方法で作られたデカフェは「MW D'caff（マウンテンウォーター・デカフェ）」と呼ばれ、
「The coffee of your dreams（夢のコーヒー）」という言葉で紹介されています。

水の力で99.9％のカフェインを除去

マウンテンウォーター・デカフェの特徴は、化学薬品を一切使わないことです。
まず、生豆（焙煎前のコーヒー豆）を蒸して準備し、温度や水の流れ、圧力などを
厳密に管理した環境で処理を行います。
特別な水の溶液に豆をひたすことで、カフェインの99.9％を取り除くことができます。
この溶液にはコーヒー由来の成分がすでに含まれているため、味や香りが損なわれません。

抽出が終わると、豆は丁寧に乾燥され、表面を磨いて仕上げられます。
この一連の工程により、豆の持つ風味や個性を保ちながらカフェインを
除去することが可能になります。

オーガニック認証と味わい

この自然な製法によって作られたデカフェは、2003年以降、JAS、EU、NOPなど
世界各国のオーガニック認証を受けています。
焙煎すると、スモーキーな香りとまろやかな甘さ、
そしてフルーツやナッツを思わせる風味が広がると高く評価されています。

カフェインを抜いても、味はそのまま

今のデカフェは、ただの「カフェイン抜きコーヒー」ではありません。
DESCMAEX社のマウンテンウォーター・デカフェは、自然の力でカフェインを取り除きながら、
コーヒー本来の味と香りを守る技術を実現しています。

まさに「夢のコーヒー」という言葉がふさわしい、世界が注目するデカフェです。