― 輸入の障壁、生産地との隔たりを越えて ―
フェアトレードコーヒーの輸入や販売を始めたのは、まだ私が大学を卒業したばかりの頃でした。
「海外 —それも暮らしぶりが十分とはいえないいわゆる開発途上国や地域—と関わる仕事がしたい」その一心で、株式会社豆乃木を立ち上げました。
資金も人脈も経験もない中、目の前にあるのは、コーヒーの輸入という大きな壁。
それでも、生産地で出会った農家の人たちに託された希望、「あなたが日本に届けてほしい」という言葉が、私を動かし続けてきました。
― 大学卒業、ひとりでのスタート―
14年前、大学を卒業したばかりの私は、たったひとりで、この会社を立ち上げました。
創業から6年くらいの間、ずっと一人会社で、いつもお金がなく、コーヒーの仕入れのたびに、金融機関から個人保証でお金を借り続けた結果、経営を圧迫していました。
2017年に高校の同級生が仲間に加わり、拠点を生まれ育った浜松市に移してから、少しずつ、自分がやりたいことができてきました。
最初のころは1日1件も売れなかったオンラインショップですが、徐々に会員数も増え、ありがたいことに、今はスタッフ7名で毎日出荷に追われています。
(働いてくれているスタッフは皆、会社の創業と同じ2011年生まれの子を持つ母親たちです。)
月末になると、口座にお金が何も残らない頃からずっと、変わらず、意地でやり続けてきたことが、生産地からコーヒーを直輸入することでした。
1袋や2袋ではありません。
コンテナに積んだコーヒーを買い取り、販売することが、自分の使命だと感じてきました。
今もそう思って、毎年欠かさずコーヒーを買い続けています。私にとって、間違いなく人生で一番大きな買い物は、コーヒーです。
1本の輸入では、大きいときは2000万円ちかくのお金が必要です。
― フェアトレードを、特別から「当たり前」へ―
近年は、2カ国、5団体との取り組みをおこなっています。
生産地にも毎年足を運びます。
ペルーに至っては、飛行時間だけでも24時間以上、さらに国内移動も加えると、移動だけで30時間!
「大変そうだな」って思うかもしれませんが、それでも、彼ら生産者に会い、コーヒーの木々に囲まれながら過ごす時間は格別ですし、何より、私たちの取り組みに共感し、購入してくださるロースター(焙煎士)やお客様から届く声は、いつも私に勇気とやりがいを与えてくれます。
今回、どんな方々にご支援をいただけるかわかりませんが、生産者との交流とコーヒーの収穫風景、未だに慣れない輸入のための諸々の業務、そこから数カ月後に届くコーヒー豆の入港の瞬間。
このすべてを、1杯のコーヒーをつうじてご支援いただく皆様にも「体験」していただくことで、毎日の1杯のコーヒーが、特別なものになるように思います。
今回、この資金で仕入れるのは、ペルーの二つの産地で育まれたオーガニックコーヒー豆です。
一つは、熱帯林を守る森林農法と有機栽培によって育まれ、持続可能な共生モデルとして世界から注目を集める「アルトマヨの森のコーヒー」。
もう一つは、世界遺産マチュピチュ近郊のクスコ地方で、家族経営により丁寧に育てられた、クリアで洗練された余韻が魅力のトップクラスのスペシャルティコーヒー「ペルー クスコ TUNKIMAYU(トゥンキマユ)」です。
「フェアトレードを当たり前の世の中に」
皆さまの温かいご支援を、心よりお待ち申し上げます。
⚠️本ファンドの募集は、金融商品取引業者であるミュージックセキュリティーズ株式会社(MS社)が取り扱っております。
ご支援いただく資金には、元本割れなどのリスクが伴います。
ご検討の際は、MS社のサイトにて注意事項・リスク説明をご確認のうえ、内容をご理解いただいてからお申し込みください。
