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【DAY5】 マヤビニック組合の年次総会に立ち会い、思いもよらない気持ちになった

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杉山世子の【メキシコ滞在記】

2014/07/30

【DAY5】 マヤビニック組合の年次総会に立ち会い、思いもよらない気持ちになった

豆乃木杉山は7月26日より2か月間メキシコに滞在します。日々のことを綴ります・・・

【DAY5】 マヤビニック組合の年次総会に立ち会い、思いもよらない気持ちになった

 5日目にしてようやくマヤビニックの話題に触れることができたことに、まずは胸をなでおろしつつ。
 
 
7月30日は、マヤビニック生産者協同組合が結成した日。15周年を迎える。生産地であるアクテアルでは、恒例の年次総会が開催された。
私もご招待いただき、サンクリストバルより一路アクテアルまで、組合の補佐役であるルイスと彼の家族(奥さんと5歳、3歳、0歳の子どもたち)と共に、車で向かった。
 
常は静かで、長閑な二次加工場の周辺は、さながら夏祭りのような熱気を帯びている。祭囃子こそ聴こえないけれど、まずは人の多さにうきうきしてしまう。敷地では、タマレス(トウモロコシの粉を 練った物に具を載せた物をトウモロコシの皮やバナナの皮で包んで蒸した料理のこと)を売る女性や、果物を並べる子どもたちの姿がある。
 
到着したときには、すでに、ミサが始まっていた。灯したろうそくの火が、風に揺られ消えてしまった。
ほとんどが彼らの言葉ツォツィル語で行われているので、内容はまったくわからないのだが、ミサが終わると、コーヒー部門、養蜂部門、カフェ部門等各部門の会計報告などがあった。
 
女性たちは、普段そうであるように民族衣装に身を包む。小さな女の子までもが、黒地に紫や赤、ピンクといった織の入った衣装を身に付けている。
 
そういえば、マヤビニックの先住民の人たちは、皆、体が小さく、男性でも160センチ程度。筋肉質だが、ずんぐりとした丸味のある体型をしている。女性はもっともっと小柄で、長いストレートの髪を、三つ編みにしている。
 
男性は洋服を着ているので、それほどまでに違和感がないのだが、伝統的な衣装をまとった女性たちは、とてもとても遠い存在のように感じる。(それは正直に言うと、彼女たちと友だちになることがあまり想像できない、というような感覚。)
 
彼らと私を隔てるもの、そのもうひとつは、生活の中に深く根付く信仰心だろうか。一心に祈りを捧げる人びとの姿をみて、彼らの真摯な生き様に触れた。
日本で生活していると、「生きる目的」を問うようなシーンに多く出くわす。私自身も、生きる目的を自らに問い、時に明文化し、それを事業目的と重ねあわせ、その目的を果たすべく、物事を進めたいと思って生きている。
 
 
「人や社会の役に立ちたい、もっと豊かになりたい、事業を成功させたい…」
 
 
しかし、彼らはどうだろう。特に、この女性たちはどうだろう。
勝手な推測だが、「生きる」こと自体が目的で、その中で、命や、自然環境、そしていくらかの生活必需品を購入するためのコーヒーの栽培(これさえも、自然がもたらす恵み)を継承していくことを、生命の「流れ」や「定め」としているのではないだろうか。
 
 
とてもシンプルで揺るぎない。
 
 
民族衣装を着て、頭(こうべ)を下げ、ある人は、涙を流しながら祈りを捧げる姿をみていると、彼らに私たちの価値観(生きる目的を問う私たちは、その遂行のために、マーケティングといったコーヒービジネスの視点をもちいて、たびたび彼らに要求する)を押し付けるのは、何か違うような気がしてしまった。
 
 
もっとシンプルでありたい。
 
 
そう願う心こそが、拭いきれない俗世間の垢だろうか。
自分のこの目が捉えたこと、この心で感じたことだけで、生きていければ、それでいい。
 
 
今日はもっとテクニカルな話をするつもりだったのだが、今日はこのへんで。
 
もうひとつ、彼ら先住民と寄り添い続ける、非先住民ながら組合に関わり続けるルイスの話にも触れておきたかったが、これはまた改めて。彼の態度は、私にはとても眩しかった。