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【メキシコ滞在記/2018年12月】「マヤビニック組合との対話」 

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杉山世子の【メキシコ滞在記】

2018/12/07

【メキシコ滞在記/2018年12月】「マヤビニック組合との対話」

2018年12月4日~12月16日までは『メキシコ滞在記』でお楽しみください

今日のこの日のためにメキシコに来たんだ、と思いながら起きる朝。
朝から、チアパス郷土料理をいただき、気分を盛り上げた。さながら勝負飯と言ったところだろうか。


「次は12月においでよ。」

と前回(2018年4月)の訪問の際に、声を掛けてくれたのは、マヤビニック組合のコーヒー部門の主担当であるアントニオだ。そして、12月の渡航を実現した。
しかし買い付けとなると、この時期はまだサンプルも出揃っていない。標高の高い場所の収穫は1,2月がピークとなる。それでもやっぱりこの時期にオファーしなければならないことを、アントニオとの対話で感じた。

まず、有機認証を得たコーヒー豆、いわゆる「マヤビニック・オルガニコ」の量は組合の総収穫量の5〜6分の1と、量が限られている。さらに2019年よりマヤビニック組合がはじめて取り組むデカフェ(カフェインレスコーヒー生豆)はさらに数量限定となる。
豆乃木でも、昨今、カフェインレスの販売が増えてきていることもあり、マヤビニックのデカフェであれば欲しい、と思いオファーしたところ、今回の話し合いで、70袋(約4.8トン)は確保できそうだ。間に合って良かった。

実はこの日、マヤビニック組合にとっても、とても重要な日だったのだ。というのも、オーガニック認証機関であるCERTIMEXの4日間の調査の最終日で、その前の3日間は、産地を巡っていたようで、最終日は事務所内で、さまざまな書類を取り出して、照合したり、アントニオも、CERTIMEXからインタビューを受けながらの対応であったり、終始、慌ただしさがあった。

毎回、交渉のテーブルには新しいテーマを用意していくようにしている。それはすべて品質向上のための取り組みの提案だ。

マヤビニック組合の場合、組合の性質(彼らの言う「平等主義」)上、品質を区分する手がかりとなる品種別や標高別に豆を分ける、ということを良しとしない。すでに世界中で、そしてメキシコでもそのような取り組みを行う生産者や生産者団体は増えてきているのだが、マヤビニックに関しては、実現するにせよ、あと数年かかりそうだ。(しかし、今回、ハニープロセスやナチュラル精製の技術指導者が関わり、すでにトレーニングを始めている、と聞いたので、少しずつではあるが、何か変わりそうな予感もある野も事実。)
となると、品質のよいコーヒー豆の確保のために、現状できることは、収穫後、各家庭から集められたコーヒー豆を脱穀し、その後「正しく選別する」ことが唯一の方法だと思われた。そのため、ドライミル(2次工程)で、選別に立ちあったり、敢えて品質が安定しているオーガニック認証豆を、購入するようにしている。

今回は、それ以外の方法で、日本の皆さんに喜んでもらい、品質に納得してもらうような手立てがないか、と模索し、選別後の「保管」という観点から、あることをオファーした。
保管について言えば、2012年に、はじめてメキシコに訪問した際に、「品質保持のため、麻袋にダイレクトに豆をいれるのではなく、ビニール製のグレインプロの中に豆をいれる」ことをお願いし、それは、数年の時を経て、2015年で初めて実現するなど、一筋縄では行かない過去もあったが、少しずつだけれど、購入実績ができたためか、はたまた、こちらの熱意が伝わったのか、今回の、(面倒臭さの伴う) マヤビニック組合にとっても初の試みとなるこちらのオファーも、今のところ、「Si(Yes)」と、快諾してくれたようだ。この措置で、品質が向上することはないのだが、これらの提案によって、「品質に対する意識」が伝わることが大事だと思って、敢えてオファーしているというところもある。

価格面でも、合意。

慌ただしい話し合いは、意外にも鮮やかに、そして双方のステップアップとなる一歩となったのではないだろうか。単純に、豆乃木としても、今季よりも購入数を増やすことになるので、相当な覚悟(というよりは、工夫)が必要になる。

さて、そんな混乱の中で、ある組合の役員が「畑へ行くか?」と声を掛けてくれたが、ここから車で約1時間半、往復3時間。さすがに皆さんの状況が状況であるために辞した。

次は4月か。

良い豆を、良い状態で仕入れるために必要な手立ては、今までも、これからも、いくつもあるけれど、最良な方法は、人と人、作り手と買い手との、温度を通わせたコミュニケーションでしかない。

最初、2名しかいなかったテーブルに、少しずつ人が増えいった。なんだかんだで、みんなが、気に掛けてくれている。そして、こうやって来年に繋がっていくことを、喜んでくれているような、そんな表情を、一枚の写真から感じることができた。