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日本のスーパーマーケットで「フェアトレードコーヒー」が売れるわけがない!って話

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当社では少量から、フェアトレード及び無農薬栽培された
コーヒー豆を卸売り価格にて販売させていただいております。

杉山世子の【ガチ日記】

2015/08/07

日本のスーパーマーケットで「フェアトレードコーヒー」が売れるわけがない!って話

フェアトレードセミナーのアンケートで見えてきたもの・・・

日本のスーパーマーケットで「フェアトレードコーヒー」が売れるわけがない!って話

今日はスーパーマーケットでフェアトレード商品が売れるわけがない、というテーマでお話しします。

✅ ちなみに、下記リンクでは、大きく加筆・修正していますので、こちらをご覧いただく方が有効です!!

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8月1日に静岡県浜松市で開催された「フェアトレードの市民セミナー」のアンケートを主催者の方が送ってくださり、さっそく拝見させていただきました。

土曜日のお休みを利用して、わざわざフェアトレードセミナーにいらっしゃる方々なので、皆さん、関心が高く、また情報感度の高い方が多いのだと思いますが、そういう方が、「もう一歩先」に何を求めているのか、豆乃木は企業として「そこ」に応えていきたいと思うのです。
貴重な回答の中から、私にとって、突き刺さるコメントが2件ありました。

今日はそのひとつをご紹介。



それは、


「なぜ日本でフェアトレードの購入が広がらないのか。そのためにはどうすれば良いのか?」



これほどシンプルで、且つ重要な問いはありません。

でも、実際、フェアトレードを通してコーヒー豆を流通している身であっても、本当の意味で、この核心を突き詰めたことがあっただろうかと思うのです。反省・・・。



国別のフェアトレード商品購入金額の比較

出典:Fairtrade International年次レポート

2015年の国際フェアトレード認証ラベル製品の販売金額は約73億ユーロ(9812億円以上)、昨年の約59億ユーロ(8300億円以上)に引き続き、世界中でフェアトレードの取引量が増加しています。

2015年の国民一人当たりの国際フェアトレード認証製品の購入金額。日本とスイスやアイルランドなどのヨーロッパを比べると、その差は歴然ですね。

こうやって数字だけ見るとかなりインパクトがありますが、一方で「まあ、そんなもんだろうな」と思うところも、正直あったりして・・・。


フェアトレードをやっている私自身、「フェアトレードだから」という視点で消費選択をしていない事実

そういえば、私自身も、「フェアトレードだから」という視点で、消費選択をしていないことに気付いたのです。

AとB、同等のものがあって、片方がフェアトレード商品であれば、迷わずそちらを選ぶのですが、あえてフェアトレードという理由で、買い物をしているわけではありません。特に衣料品に関しては、フェアトレードの衣料品をほとんど持っていません。それはサイズの問題や、趣味と違うからです。ただ食品に関しては、フェアトレードであることを優先させる傾向はあります。

当日講義してくださった佐藤先生のお話しによると、イギリスのメジャースーパー(紹介されたのは「セインズベリー」)には、コーヒー売り場の半分が「フェアトレードコーヒーコーナー」なんだそうです。では、

日本でも、もっとスーパーマーケットにフェアトレードのコーヒーを置けばよいの?

というと、それはまた違うような気がします。実際、FLOラベル付きのコーヒー豆とかも売ってますけど、スーパーでコーヒーを買うということは、

「焙煎日だとか、産地だとか、品質、フェアトレード云々・・・」

にはそれほど頓着がないんだと思うんですね、ぶっちゃけた話。
そういうことにこだわる人は、スーパーで限られたパッケージの情報を元に、闇雲に買い物をしないはずです。良い悪いという話ではなく。


じゃあ、

スーパーマーケットでコーヒー買う人は、コーヒーだったらなんでもいいのか?

というともちろん、そういうわけではなく、毎日飲むものなので、値段がそれなりに手頃で、あとは例えば、「イタリアンロースト」って書いてあれば、「私は酸味のあるコーヒーはあまり好きじゃないからコレがいいだろう」みたいな感じで手にするんだと思うんです。

あ、これは実話で、昔、実際にスーパーでマキ〇ムの「イタリアンロースト」のコーヒーを買っている、という友人に「なんでそのコーヒーを買っているの?」と素朴に聞いてみたら、「この中でいろいろ試したけど、このイタリアンローストが一番おいしいよ」と言っていたので、そういうことなんだなと思ったのです。

日本のスーパーマーケットでコーヒーを買う人は当然、コーヒーを嫌いなわけではなく、むしろ、

「コーヒーは毎日飲むくらい好き!」
「周りが引くくらいコーヒーが好き!」

という人も多いわけです。
その友人もそうでした。

さらに、

「近くに入りやすい自家焙煎店があれば、そこでたまには買うかもしれないけど、近くにそういうお店もないし、スーパーに行けば、ほぼ確実に手に入る購入のしやすさから、スーパーでコーヒーを買っているだけ。」

という感じもうなずけます。
そして、よく行くスーパーマーケットの中で、自分の好みコーヒーを見つけているのです。
それは、

「他にめっちゃ美味しいコーヒーがあるかもしれないけど、同じ量で倍以上価格が違っても、自分は倍以上の価値(差)を感じることはできないと思う。だってそこまで「通」じゃないし・・・」

と、言うのかもしれません。これはあくまでも想像ですが・・・。

スーパーマーケットだと、フェアトレードのコーヒーは一般的なコーヒーに比べて200円~300円くらい値が張ります。

スーパーマーケットで、マイルドブレンドとイタリアンローストの差額が、例えば50円くらいだとしたら、50円余分に払ってでも、イタリアンローストにする、という人はいるけれど、200円~300円余分に払って、「敢えてフェアトレードコーヒーにする」、という人は、日本にはあまりいないでしょう。

だからこその「日本:年間購入金額79円」なわけで・・・。

でもきっとイギリスではいるんですね。「200円~300円しか」違わないのであれば、フェアトレードの物を選ぶよ!という人が。

はっきり言ってスーパーマーケットで売っている200g、740円のフェアトレードコーヒーよりも、豆乃木のオンラインショップ『フェアトレード&産直マーケットTe to Te(てとて)』のメキシコ・マヤビニックコーヒーの方がその1.5倍高いです。

でも、受注焙煎だし、好みのロースト度合いをある程度選べるし、誰がどこで作って、どんな人が販売しているかもわかるし、無農薬だから安心だし、ってことで皆さん、その1.5倍を支払ってお求めいただいているのでしょうか?それに、フェアトレードみたいだし・・・・ってことを評価していただいているかもしれませんが。

なぜ手にしていただけるのか、とても有り難く、そして不思議でもあります。

ありがとうございます!

ここからはあくまで私の想像の中ですが、スーパーマーケットでフェアトレードコーヒーを買うイギリス人は、フェアトレードありき、で購入しているのだと思うんです。もちろん、数多くのフェアトレードコーヒーの中から、お気に入りのテイストを見つけているとは思うのですが、でも初めに「フェアトレードありき」で選んでいる・・・。

でも多くの日本人は違う。

自分の求めている風味、
価格、コンセプトetc・・・をシビアに選択します。

その中で選ばれるものがたまたま「フェアトレード」のものだった、という具合が、日本で、フェアトレードを普及させようと思ったら、一番しっくりくる。

だとすると、たまたま手に取れる場所に、フェアトレード商品を置く努力をするしかないのでしょうね。
(でも、スーパーで、賞味期限が「2016年〇月△日」なんて、とんでもなく先のものを、1200円で置いてあっても、まあ買わないだろうな・・・。私だったら、買わないもの。)



では、

「200g 500円のコーヒーをフェアトレードで作れるのか?」


現状の品質のものを提供する、というのでは、絶対に無理。



無理無理無理!!!




でも、お客様が必要とする「価値」に沿った、買い求めやすい状況を作る努力は、もっともっと必要だと思う。


今はそれしか言えないけれど。


「なぜ日本でフェアトレードの購入が広がらないのか。そのためにはどうすれば良いのか?」


重要な問いを思い起こさせていただいたことに、改めて感謝です。