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【#3 / 2015】 「来てくれて、ありがとう。」 

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杉山世子の【メキシコ滞在記】

2015/02/25

【#3 / 2015】 「来てくれて、ありがとう。」

2015年2月、今年もメキシコ滞在記始まりました。

【#3 / 2015】 「来てくれて、ありがとう。」

2014年10月に建てられたばかりのマヤビニック組合事務所

朝の3時に自然と目を覚ましたきり、一睡もできなかった。それが時差ぼけのせいなのはわかっていたけれど、頭の中で展開される「組合事務所に着いたら話し合うべきこと」のシュミレーションに、頭が冴えてしまったのかもしれない。

とは言え、特別な準備は何もない。大切なたったひとつのことを心掛けるだけ。それは、


笑顔。


フザケてるわけではないんだって!それに「日本人特有のとりあえずニコニコしておきましょう」って言うのとも少し違うんだよ!(多分)。私にとって、それは一種のおまじない。なぜならば、いつも組合に行くと、私の顔は曇ってしまうから。

「先住民」という厚い壁、2年以上も続くサビ病の問題、オンナがひとりで豆を買いに来ていることへの信頼のなさ(実際に買う準備ができていない時期もあったから仕方はない)、さらに通じない言葉…。

分かりあいたいと思えば思うほど、方策を模索して、笑顔が消えていた過去の訪問の数々。だからこその笑顔。

“笑う門には福来たる”

それが対マヤビニックとの対話のプロトコル。

そう誓って、約束の5分前に、昨年10月にリニューアルしたマヤビニックの新組合事務所の門をくぐった。まずは対話の窓口になってくれているルイスと近況をシェア。そこから、肝心のやり取りが始まった。やり取りが始まると、テーブルに、一人また一人、と組合員が増えていく。(ルイスはマヤビニックにおいてとても重要な人物ではあるけれど、非先住民ということもあり、組合員ではない。)

収穫量は例年の半分以下。
目を背けたい現実。
相当雲行きが怪しい。
消える笑顔。
いや、いかんいかん。
でも、ないものを出して、とは言えない。
すでに木を植え替えている農家も多い。
サビ病耐性品種への植え替え。
例えば?ガルニカ。

などなど。


だか、メールでの事前のオファーが功を奏したのか、さんざん心がもみくちゃになった挙句、結果、第一関門はクリアしたのだ!!


最初は交渉のテーブルにさえいなかったアントニオ(彼がマヤビニックの最大のキーパーソン)も最後には一緒にテーブルを囲み、握手を交わし合う。そして、辛抱強く英語とスペイン語のトランスレーションを聴いていた彼ら組合員の口から、思いがけない言葉が出たのだった。

「来てくれて、ありがとう」

そんなふうに言ってもらえたのは正真正銘、初めてのことだった。いつもいつも越えられない厚い壁があって、時に、私たちは、招かれざる客なのではないか、と思うことさえあった。

だからこそ、「来てくれてありがとう」は、嬉しかった。

そのあとに、
「サビ病のことは、今が組合にとっても一番辛抱のとき。これから徐々に良くなって行くよ。今度は、あなたが必要な分だけ、豆を渡せるようにしたい。」
そんなふうなことも言ってくれた。

「しっかり聞きました!私は毎年、毎年やってくるから、覚悟してくださいね。」

私が「毎年、毎年」を強調すると、その場のみんなが笑顔になった。


これでハッピーエンドではない。本来必要としている量の5分の1がひとまず確保できただけ。その5分の1の豆は、輸入ができなかった時期を支えてくれたお客様と大切に分け合いたいと思う。
そして、5分の4を埋めるための旅がまた始まろうとしている。


まずはゆっくり寝よう。明日は農園へ連れて行ってもらう予定だ。

 
* * *

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こちらもぜひよろしくお願いいたします。

www.hagukumuhito.net